ESP32に関するよくある質問

ESP32 と Raspberry Pi:どちらを選ぶべき?

// Raspberry Pi との比較 · FAQ

カテゴリ: ESP32 · Raspberry Pi · 更新: 2026年8月

ESP32 と Raspberry Pi は、やたらと比較されますが、そもそも同じ種類のコンピューターではありません。どちらをどの場面で選べばいいのか、よく聞かれる配線やデータ通信の方法まで含めて解説します。

ESP32 は Raspberry Pi に似ていますか?

いいえ、似ていません。ESP32 は OS なしで 1 つのプログラムを動かすマイコン(マイクロコントローラー)です。一方 Raspberry Pi は Linux で起動するシングルボードコンピューター。見た目は似ていても、生物でいえば別種です。

ESP32 は Raspberry Pi より優れていますか?

センサーを読んだりモーターを回したり、リアルタイム制御が目的なら、はい、ESP32 です。応答はマイクロ秒単位で、価格は約 4 ドル。一方、データベースを動かす、Web アプリを配信する、画像処理をするといった用途なら、Raspberry Pi が圧倒的に有利です。そういう仕事は 520 KB の RAM には収まりません。結局、何をするかが決め手で、きちんと設計されたプロジェクトは滅多に両者を競わせたりしません。

なぜ Raspberry Pi ではなく ESP32 を選ぶのですか?

理由は 4 つの数字、価格・消費電力・起動時間・サイズに集約されます。ESP32 の開発基板は 3〜5 ドル、Raspberry Pi は 35〜75 ドルから。スリープ中の ESP32 はマイクロアンペアしか消費しませんが、Raspberry Pi はアイドル時で 0.2〜0.5 A、瞬間的に 1 A を超えることもあります。ESP32 は電源を入れてから 100 ms 以内にあなたのコードを実行しますが、Raspberry Pi は起動に 15〜30 秒かかります。昨年私が実測したところ、センサーノードは ESP32 なら 18650 セル 1 本で 3 か月動きました。同じ役目で試した Pi Zero は電源アダプターが必須で、電圧低下のたびにリセットしていました。野外やバッテリー駆動なら ESP32 の勝ち。デスクで事務作業するなら Raspberry Pi です。

ESP32 を Raspberry Pi に接続するには?

一番簡単なのは USB ケーブルです。Raspberry Pi から見ると ESP32 はシリアルポートとして認識され、それで接続は完了です。恒久的な装置にするなら UART で配線します。Raspberry Pi の GPIO14(TXD)を ESP32 の RX に、GPIO15(RXD)を TX に、GND 同士をつなぎます。両側とも 3.3V なのでレベル変換は不要。raspi-config でシリアルポートを有効にすれば、あとは Python から話しかけるだけです。ピン表はナレッジベースにまとめてあります。

Raspberry Pi と ESP32 の間でデータを送受信するには?

代表的な方法は 3 つ。改行区切りの JSON を使う素のシリアル通信、ローカルネットワーク上の MQTT、Raspberry Pi 側でブラウザー画面を動かすなら WebSocket です。シリアルがいちばんデバッグしやすく、恒久的なシステムなら MQTT がおすすめです。Wi-Fi が切れても両側が自動で再接続してくれますし、ブローカーは Raspberry Pi 自身に置けます。動く実例はサンプルプロジェクト集にあります。どれが合うかは、Raspberry Pi 側にどれだけロジックを置くか次第で、そこは好みの分かれるところです。

Raspberry Pi が勝つのはどんなとき?

画像処理、データベース、複数の USB 周辺機器、本格的な Web フレームワーク、ギガバイト単位のストレージやデスクトップ画面が必要なものすべてです。「Linux で動くかどうか」がアイデアの核になるなら、それは Raspberry Pi の仕事です。

ESP32 が勝つのはどんなとき?

バッテリー駆動、即起動、リアルタイムなピン制御、小ささ、そして量産時のコストです。Raspberry Pi 1 台分の予算で ESP32 は 12 個買えます。さらに、送信中に絶対に再起動できないような用途も ESP32 向き。Raspberry Pi はよりにもよって一番悪いタイミングでバックグラウンド更新を始めますからね。

ESP32(Arduino)を Raspberry Pi に接続するには?

ここでいう「Arduino」は別の基板ではなく、ESP32 の Arduino コアのことです。配線方法は通常の ESP32 とまったく同じ。USB ケーブルか、Raspberry Pi の GPIO への UART クロス配線を使います。スケッチでは、自分で選んだピンで Serial2 を使いましょう。両側とも 3.3V なので直結で問題ありません。私はこの組み合わせを ESP32 devkit と Pi 4 で 1 年間運用しましたが、トラブルはピン同士が ESP32 のフラッシュインターフェースと衝突した一度だけ。はんだ付け前に必ずピン表を確認してください。

ESP32 Thing を Raspberry Pi に接続するには?

SparkFun の ESP32 Thing には FTDI ピンヘッダーが付いています。その TX を Raspberry Pi の GPIO15(RXD)に、RX を GPIO14(TXD)に、GND 同士をつなぐだけです。あるいは micro-USB で書き込み、Raspberry Pi の USB ポートをシリアルリンクとして使えば、115200 baud ですぐに動きます。

1 つのプロジェクトに両方を使うべきですか?

はい、標準的な組み合わせです。ESP32 がエッジでセンシングと制御を担当し、Raspberry Pi がデータの集約・保存・配信を担当します。ハードウェアが届く前に、ブラウザーシミュレーターで役割分担を試作してみましょう。ESP32 側を配線して動きを確認し、Raspberry Pi 側は同僚に任せる、という進め方です。

この記事のテーマのプロジェクトは、sensbench の無料シミュレーターでそのまま実行できます。回路は配線済み、ファームウェア同梱、アカウントもインストールも不要です。

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